消化器内科Gastroenterology & Hepatology

消化器内科

診療内容・特徴

消化器内科では、食道、胃、十二指腸、小腸、大腸などの消化管の病気及び肝臓、胆嚢、膵臓などおなかの臓器の病気を扱います。病気を早期診断し、患者さんの生活の質を第一に考えながら治療を行うことを最大の目標にしています。このために内視鏡、超音波、X線、CT、MRIなどを駆使し、診断、治療にあたっています。

上部消化管内視鏡検査(胃カメラ)ではご希望の方には鼻から行う内視鏡(経鼻内視鏡)を行っています。2013年からヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療が事実上、すべての患者で保険適用になり除菌治療感は以前に比べて2倍以上に増えました。ただし、半年以内に上部消化管内視鏡検査を行っていることが条件になります。大腸内視鏡検査はご希望の方には鎮静剤を使用し、苦痛のない内視鏡検査を目指しています。またポリープ切除は日帰り手術も行っています。早期の食道癌、胃癌、大腸癌は内視鏡での治療を積極的に行っています。特に早期胃癌、早期大腸癌では粘膜下層切開剥離術を積極的に行っています。小腸疾患ではカプセル内視鏡、ダブルバルーン小腸内視鏡を行っています。

B型肝炎、C型肝炎は21世紀になり大幅に治療方針が変化してきました。B型肝炎は経口の抗ウイルス剤、インターフェロン治療を、年齢などを考慮に入れながら患者さんに適した治療法を提案させていただいています。平成25年12月から保険適応になったC型慢性肝炎に対する3剤療法(ペグインターフェロン+リバビリン+シメプレビル)は従来の治療より副作用が少なく、ウィルス排除率も80-90%とされています。また、平成26年9月からはインターフェロンを用いない内服薬により、入院治療なしにC型肝炎を排除される薬が使えるようになりました。これまで副作用で躊躇されていた方、肝機能が正常な方も、治療を検討してもよいと思われます。当科では肝臓専門医3名(うち指導医2名)が常勤していますのでご相談ください。また肝細胞癌に対しては放射線科と協力し血管造影による治療も積極的に行っています。

手術が必要な場合には、外科との連携を密にしてすみやかに転科できる体制をとっています。悪性腫瘍で内視鏡治療や手術が困難な場合は、患者さんの意思を尊重しつつ、化学療法や放射線治療あるいは痛みを和らげる緩和医療を行っています。

内視鏡検査は外科と協力し、上部消化管内視鏡検査は年間約4,500件、下部大腸内視鏡検査は約2,500件行っています(詳細は「内視鏡室」を参照)。

私達は患者さんの要望にできる限り近づけるように日々努力しています。「意見だけでも聞いてみたい」という方も気軽に来院される事を願っております。

陥凹型早期胃癌

周囲をマーキングし、粘膜下層に局注し

陥凹型早期胃癌
陥凹型早期胃癌
陥凹型早期胃癌
陥凹型早期胃癌

早期胃癌ESD

周囲切開後に粘膜下層を剥離し、早期胃癌を切除。

早期胃癌ESD
早期胃癌ESD
早期胃癌ESD
早期胃癌ESD
早期胃癌ESD
早期胃癌ESD
早期胃癌ESD
早期胃癌ESD

早期直腸癌ESD

直腸に結節集簇隆起を認め、周囲切開後に粘膜下層を剥離した。
やや深く切除されたところをクリップで縫縮

早期直腸癌ESD
早期直腸癌ESD
早期直腸癌ESD
早期直腸癌ESD

診療実績

令和4年度 外来/入院統計

年度別入院疾患統計

※横スクロールができます。
入院疾患統計 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
食道癌 57 48 47 62 73
胃癌 95 82 103 113 95
大腸癌 130 149 135 212 194
大腸ポリープ(検査入院を含む) 212 304 163 202 229
消化管出血 63 49 34 54 54
炎症性腸疾患 42 24 21 11 13
結腸憩室 38 41 20 17 17
結腸憩室出血 28 21 30 22 33
急性腹症(イレウス・急性腸炎含む) 180 169 131 124 121
肝癌 50 71 49 49 17
胆道癌 36 39 56 34 37
膵臓癌 48 58 47 64 72
他の悪性腫瘍 29 19 7 16 4
急性肝炎 15 17 12 10 19
慢性肝障害(肝硬変以外のアルコール性肝障害を含む) 73 69 26 27 18
肝硬変 20 34 38 44 53
肝膿瘍 7 7 10 7 10
胆石・胆嚢炎(総胆管結石・胆管炎を含む) 151 130 128 135 144
急性膵炎 18 18 38 32 34
その他 215 297 338 315 324
合計(延入院患者数) 1,507 1,646 1,433 1,550 1,561
※横スクロールができます。
治療・検査別統計 平成30年度 令和元年度 令和2年度 令和3年度 令和4年度
上部消化管内視鏡 4,770 4,691 3,291 3,496 3,670
下部消化管内視鏡 2,247 2,328 1,684 1,931 1,987
カプセル内視鏡 12 14 11 27 21
胃癌・食道癌 EMR または ESD 33 38 33 34 32
大腸 EMR/polypectomy 464 594 377 437 483
大腸癌 EMR/polypectomy 38 39 19 27 31
大腸 ESD 17 16 17 14 13
内視鏡的消化管止血術 107 52 68 65 63
内視鏡的食道ステント留置術 5 3 7 7 1
内視鏡的胃・十二指腸ステント留置術 1 1 0 4 3
内視鏡的大腸ステント留置術 8 4 7 8 10
食道静脈瘤結紮術
(緊急止血目的を除く)
14例 12例 7例 5例 3例
(18回) (19回) (19回) (6回) (4回)
ERCP 検査 158 171 178 179 200
内視鏡的乳頭切開術 (EST) 93 62 96 94 107
内視鏡的胆道ステント留置術 53 90 79 83 101
ヘリコバクター・ピロリ治療 305 265 195 192 183
C型肝炎経口抗ウイルス療法 31 19 23 9 9
肝生検 18 8 3 4 8
肝癌ラジオ波焼灼術(RFA)2cm超 6 11 11 5 1
肝癌ラジオ波焼灼術(RFA)2cm内 1 3 4 0 0
肝癌エタノール注入(PEIT) 3例 2例 1例 0例 0例
(25回) (8回) (1回) (0回) (0回)
肝癌マイクロ波治療 0 0 1 0 0

スタッフ紹介

山田俊夫

健康医学センター長
(消化器内科部長)

山田やまだ   俊夫としお
出身医局 順天堂大学消化器内科、虎の門病院消化器科
資格 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会 関東支部評議員・専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医・指導医
日本肝臓学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本医師会認定産業医
医学博士
専門・研究分野 消化管、消化管治療、炎症性腸疾患、肝臓

医長

櫻井さくらい   則男のりお
出身医局 虎の門病院内科レジデント・消化器科医員
資格 日本内科学会認定内科医・総合内科専門医・指導医
日本消化器病学会専門医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本肝臓学会専門医・指導医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本緩和医療学会認定医
東東京緩和ケアネットワーク幹事
保健学修士、虎の門病院医師ネットワーク会員
専門・研究分野 肝臓、緩和医療

医長

金野こんの  あきら
出身医局 順天堂大学消化器内科
資格 日本内科学会認定内科医・指導医
日本消化器病学会専門医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本肝臓学会専門医
医学博士
専門・研究分野 肝臓治療、消化管治療

医長

  世容せよん
出身医局 順天堂大学消化器内科
資格 日本内科学会認定内科医・指導医
日本消化器内視鏡学会専門医
日本肝臓学会専門医
医学博士
専門・研究分野 消化器内科全般

医員

廣本ひろもと   貴史たかふみ
出身医局 順天堂大学消化器内科
資格 日本内科学会認定内科医
ICLS
医学博士
専門・研究分野 大腸がん、大腸ポリープなど

医員

濱元はまもと  しゅん
出身医局 順天堂大学消化器内科
専門・研究分野 消化器内科

医員

大森おおもり   将史まさし
出身医局 順天堂大学消化器内科

医員(非常勤)
木曜日 胆道膵臓治療内視鏡、EUS担当

三並みなみ  あつし
出身医局 香川医科大学第三内科
昭和大学藤が丘病院消化器内科
日本医科大学第二病院消化器センター
資格 日本消化器内視鏡学会 学術評議員・関東地方会支部評議員・専門医・指導医
日本消化器病学会 東海地方会支部評議員・専門医
日本肝臓学会専門医
日本胆道学会指導医
日本内科学会総合内科専門医
医学博士
専門・研究分野 専門:消化器病、消化器内視鏡
研究項目:胆道膵臓治療内視鏡、消化管治療内視鏡

外来診療スケジュール表

※横スクロールができます。
 
午前 廣本 貴史
(初診外来
1週)
佐野 聖子
(初診外来)
上村 泰子
(初診外来)
李 世容
(初診外来)
津川 直輝
(初診外来)
初診外来
(2・4週)
大森 将史
(初診外来
2・3週)
山田 俊夫 濱元 舜 金野 朗 廣本 貴史  
濱元 舜
(初診外来
4週)
         
金野 朗          
午後 肝臓外来 緩和支持療法外来 山田 俊夫 大森 将史 櫻井 則男  
李 世容