地震や大雨等の災害時、場合によっては自宅で生活ができなくなったり、いつも通っている医療機関に通院できなくなったりすることがあります。しかし、このような大変な状況においても糖尿病患者さんは食事や内服、注射を続けていく必要があります。
災害前と災害後どのように行動すれば良いのかまとめてみました。
糖尿病連携手帳等に記載したり、スマートフォン等に保存しておきましょう。
エネルギーの確保が最優先です。食事はしっかり食べましょう。脱水を予防するためにしっかり水分(水、お茶)を摂取しましょう。
災害直後手に入りやすい食事は炭水化物を多く含む食品です。
◆ポイント1:食事の目安量 500キロカリーを目安に手に入りやすい食品を組み合わせましょう
おにぎり2個(400キロカロリー) + 牛乳200mL(120キロカロリー)
カップ麺(400~500キロカロリー)+ お茶(0キロカロリー) + みかん1個(40キロカロリー)
あんぱん(300キロカロリー) + バナナ1本(80キロカロリー) + オレンジジュース(200キロカロリー)
◆ポイント2:しばらくすると避難所では救援物資がたくさん届きます
次にいつ食事が届くのかが不安になってしまい、ついつい食べすぎになってしまい、動かないのでだんだん太ってしまいます。なるべく、野菜やタンパク質などバランスをとって食べるようにしましょう。
ゆっくり食べるように心がけ、食後はなるべく身体を動かしましょう。場合によっては、残すことも必要です。
糖尿病患者さんは、エコノミークラス症候群に注意が必要です。
避難所では、あまり動かずに活動量が低下するだけでなく、トイレ事情がよくないため、水分摂取を控えることが多くなるため、エコノミークラス症候群の危険性が高くなります。こまめに体を動かし、エコノミークラス症候群を予防しましょう。
① 足首の曲げ伸ばし
つま先を手前に向けたり、倒したりをゆっくり左右5回ずつ繰り返す。
② 膝の抱え込み
膝を両手で抱え込み、太ももの前面を旨に近づけるように膝を引く。
1回10秒ほどで左右3回ずつ。
③ 全身を伸ばす
背伸びをするように5秒間手足を大きく伸ばし、脱力。3回くり返す。
(参考文献:公共社団法人 日本糖尿病協会 糖尿病連携手帳挟み込み型 防災リーフレット/公共社団法人 日本糖尿病協会 災害時ハンドブック