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第4回 糖尿病の食事【基礎編】(管理栄養士 青木 淳子)

糖尿病の食事といっても、特別なものではありません。健康的な食生活こそが糖尿病の食事です。

1.自分に合った、適切なエネルギー量で食事をとる

適正な摂取エネルギー量は身長、体重、年齢、身体活動量などを考慮して決めます。

    

<一般的な摂取エネルギー量の算出方法>
例:身長160cm  デスクワークの場合
1.6 × 1.6× 22×(25~30kcal)=1400~1700kcal
デスクワーク主体 : 25~30kcal
立ち仕事主体 : 30~35kcal
力仕事 : 35kcal~
高度肥満者: 20kcal

2.必要な栄養素をバランスよくとる

栄養素をバランス良くとるために、主食・主菜(肉・魚・卵・大豆製品など)・副菜(野菜・海藻・きのこ類など)のそろった食事にする。

3.血糖コントロールを良くする食べ方にする

    

① 朝食は欠食せず、食事は1日3回食べる。
空腹の時間が長く続くと、次に食べたものの吸収が良くなるため、血糖値の急上昇が起こりやすくなります。反対に、食事の間隔が短くなると、最初に食べた食事によって上がった血糖値が下がりきる前に、血糖値が上がり始めてしまうため、高血糖の状態が長時間続くことになります。
② 野菜や海藻などの副食から食べる。
野菜や海藻から食べると、野菜に多く含まれる食物繊維により小腸でのブドウ糖の吸収が抑制され、血糖の急上昇が抑えられます。
③ 夕食はなるべく早く済ませる。
寝る前に食べると、食べたものが脂肪として蓄積されやすくなり、太りやすくなるだけでなく、寝ている間に長時間高血糖の状態が続いてしまいます。

    

(参考文献:糖尿病食事療法のための食品交換表 第7版)